2026.09.03
スキママネジメント運営部
- 個人事業主が1年間に払う税金・保険料の全体像を知りたい
- 住民税や国民健康保険料の請求が6月に来る理由を知りたい
- 支払いに向けた資金の準備方法を知りたい
目次
個人事業主・フリーランスの税金と社会保険料は、税務署・市区町村・日本年金機構の3つの窓口から別々の時期に通知が届きます。会社員のように給与から天引きされる仕組みはなく、まとめて知らせてくれる仕組みもありません。
本業のかたわらで請求書の発行や経理、契約の管理まで自分でこなしていると、税金や保険料のことはつい後回しになりがちです。「6月にいきなり大きな請求が来た」、「いつ、いくら払うのか全体像がつかめない」と感じている方は多いのではないでしょうか。その結果起きるのが、期限のうっかり超過と、支払いの時期に手元の資金が足りなくなることの2つです。
本記事を読んでいただくと、個人事業主が1年間に払うお金の全体像と、この2つのつまずきを防ぐ資金の準備方法がわかります。あわせて、期限をGoogleカレンダーやAppleカレンダーに取り込める無料の「個人事業主・フリーランスの年間カレンダー」も紹介します。
個人事業主が払う税金・社会保険料とは、所得税・住民税・消費税・個人事業税の4つの税金と、
国民健康保険料・国民年金保険料の2つの社会保険料のことです。主な通知は、次の3つの窓口から別々に届きます。

会社員(給与所得)のように給与から天引きされる仕組みはありません。そのため、それぞれ自分で期限を把握して、自分で納める必要があります。
多くの個人事業主に関係するのは、次の6つです。
このうち金額が決まっているのは国民年金保険料だけです。2026年度(令和8年度)は月17,920円で、所得に関係なく年間21万5,040円になります。ほかの5つは所得や売上に応じて変わります。
ただし、6つすべてが全員に関係するわけではありません。免税事業者なら5の消費税の申告は不要ですし、6の個人事業税は対象業種でなければかかりません。人によっては、上の1〜4だけ押さえれば十分です。
住民税と国民健康保険料は、前の年の所得に対して後から請求される仕組みです。2〜3月に確定申告をすると、そのデータが税務署から自治体に渡り、自治体が金額を計算して、6月ごろに通知書が届きます。つまり確定申告は、所得税を納める手続きであると同時に、そのあと1年間の住民税・国保の金額を決める手続きでもあります。

この仕組みから、覚えておきたいことが2つあります。
1つめは、所得が増えた年の翌年は支払いも増えることです。住民税も国保も前年の所得で決まるため、今年の売上が落ちていても、前年分に対する請求は減りません。独立してすぐの時期に資金が不足しやすいのは、多くの場合この仕組みによるものです。
2つめは、支払いが年の前半に集中することです。2〜3月に所得税(課税事業者の方は3月に消費税も)、6月からは住民税と国保の納付が始まります。前半に支払いが多いと知っておくと、資金の準備がしやすくなります。

資金不足への対策は、税金・保険料の分を毎月別の口座に取り分けておく方法が現実的です。目安は、所得(売上から経費を引いた金額)の3割です。
単身・東京23区・青色申告という条件で試算すると、税金と社会保険料の合計は所得のおよそ2割強から3割弱になります。所得400万円くらいまでは2割強で、600万円を超えると3割に近づいていきます。余裕を持つなら3割を取り分けておくと安心です。
※試算の前提:単身・40歳未満・東京23区・青色申告特別控除65万円・2025年度(令和7年度)の料率・免税事業者・個人事業税の対象外

この割合は、扶養家族の有無やお住まいの自治体、消費税の課税事業者かどうかで変わります。2年目以降は、前年の実績から逆算するのが確実です。このうち金額の変動がとくに大きい国民健康保険料は、
当サイトの国民健康保険料計算シミュレーションで、お住まいの地域と所得から計算できます。
国民年金には、半年分・1年分・2年分をまとめて払うと割引される「前納」という制度もあります。2026年度は2年分を納付書でまとめて払うと16,010円の割引になり、
資金に余裕のある時期に納めておくと、支払いが集中する時期の負担を減らせます。
もし支払いが難しくなりそうなときは、そのままにせず、期限が来る前に相談することが大切です。国保の減免や年金の免除・猶予といった制度は事前の相談が原則で、期限を過ぎるとさかのぼれないものがあります。相談先の候補は次のとおりです。
期限のうっかり超過への対策は、ふだん使っているカレンダーアプリに期限を登録しておくことです。
当サイトの「個人事業主・フリーランスの年間カレンダー」は、この記事で紹介した税金・社会保険の期限を1年分まとめて確認できるページです。GoogleカレンダーやAppleカレンダーにそのまま取り込めるので、ふだんの予定と並んで納付の期限が表示されます。
従業員の有無や課税事業者かどうかで絞り込めば、自分に関係のある期限だけを取り込めます。一度取り込んでおくと、期限のたびに調べ直す手間がなくなります。具体的な日付は年によって変わるため、最新の期限はカレンダーページで確認してください。
個人事業主の税金・保険料は支払い先も時期も分かれていて、住民税と国民健康保険料は前年の所得で決まります。所得が増えた翌年は支払いも増え、しかも支払いは2〜6月の年前半に集中します。毎月の取り分けで資金不足を、カレンダーへの登録で期限のうっかり超過を防げます。
まずは個人事業主・フリーランスの年間カレンダーから、自分に関係のある期限を取り込んでおきましょう。
税金や保険料の負担そのものを軽くしたい方は、フリーランスなら知っておきたい節税のポイントをまとめて解説や老後資金の準備に効果的な制度5選もあわせて参考にしてください。