2021.06.01
スキママネジメント運営部
・コロナの影響で売上が下がった
・受給できる可能性がある補助金の種類や金額を知りたい
・補助金の申請要件や期日などを知りたい
目次
2021年6月現在も、新型コロナウイルス感染症の感染拡大は収束する気配がありません。緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の発令による営業制限の影響で、収入面で厳しい状況が続いている方は多いのではないでしょうか。
金銭的に厳しい状況を乗り切るには、国や自治体が実施する支援策の活用が欠かせません。本記事では、2021年6月時点で申請できる補助金の種類や補助金額、対象者をご紹介します。
月次支援金とは、飲食店の休業や時短営業、外出自粛に伴う消費の低迷などの影響で売上が減少し、所定の要件を満たした中小法人や個人事業主が受給できる支援金です。
給付の上限額 | 中小法人等:月額20万円 個人事業者等:月額10万円 |
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対象者 | 以下1.2の両方を満たす事業者
1.緊急事態措置またはまん延防止等重点措置にともなう飲食店の休業・時短営業または外出自粛等の影響を受けている 2.措置の影響を受けた結果、月間の売上が2019年または2020年の同月と比べて50%以上減少している |
申請期間 | 4月分/5月分:2021年6月16日〜8月15日 6月分:2021年7月1日〜8月31日 7月分:2021年8月1日~9月30日 ※申請期間は、原則として対象月の翌月から2ヶ月間 |
月次支援金の給付対象となる可能性がある事業者の例は、以下のとおりです。
※出典:経済産業省
例えば、まん延防止等重点措置の対象である都道府県で美容院を経営しており、2021年6月の売上が前年度の50%未満である場合、10万円を受給できる可能性があります。
なお売上が減少していても、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が原因ではない場合は、月次支援金は受給できません。また休業・時短営業をする飲食店は、月次支援金を申請できません。
月次支援金の申請手続きや給付対象などについて詳しくは経済産業省のホームページをご確認ください。
休業・営業短縮協力に関する支援金とは、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置による営業時間の短縮・休業に協力する飲食店や喫茶店などを対象とした支援金です。支援金の対象事業者や給付対象期間、協力金の支給額は、自治体によって異なります。
東京都や大阪府などは、令和3年6月21日〜令和3年7月11日に営業時間短縮の要請に協力し、所定の要件を満たした店舗を対象に支援金を支給しています。
大阪府において、要請に応じた個人事業主や中小企業が受給できる協力金の額は、以下のとおりです。協力金額は、前年度または前々年度の1日あたりの売上高に応じて決まります。
なお協力金を受給するためには、店舗の営業時間や酒類の提供時間、利用者の滞在時間などの要件を満たす必要があります。
各自治体の実施内容については「休業・営業短縮協力に関する支援金(都道府県別)」から、事業を営んでいる自治体を選択のうえ、ご確認ください。
小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>とは、ウイルスの感染を抑えつつ事業を継続させるための、新たなビジネスやサービスなどを導入する小規模事業者を対象とした補助金です。補助金の上限と補助率は、以下のとおりです。
給付の上限額 |
・補助上限:100万円 ・補助率:3/4 |
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補助対象経費 |
・機械装置等費 ・広報費 ・展示会等出展費(オンラインによる展示会等に限る)、 ・開発費 ・外注費 ・感染防止対策費※ など ※感染防止対策費は、補助金総額の1/4(最大25万円)が上限。ただし緊急事態措置が実施された月のうち、いずれかの月の月間事業収入が2019年または2020年の同月と比較して30%以上減少した事業者は、補助金総額の1/2(最大50万円)が上限 |
対象者 |
常時使用する従業員数が一定以下である小規模事業者
・商業・サービス業(宿泊業・娯楽業以外):5人以下 |
申請期間 |
第2回受付締切:2021年7月7日 第3回受付締切:2021年9月8日 |
例えば、飲食店が大部屋を個室にするための間仕切りの設置費用と、予約システムの導入費用で合計60万円を支払ったとしましょう。要件を満たすと、40万円(計算式:60万円×2/3)の補助金が支給されます。
申請方法や補助の対象となる事業などは、こちらのページでご確認ください。
ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金<低感染リスク型ビジネス枠>は、感染を抑えるための製品・サービスの開発費用や、生産プロセスの改善などに繋がる設備費用のうち2/3を補助する制度です。
補助金 |
補助上限額:1,000万円 補助率:2/3(低感染リスク型ビジネス枠・小規模事業者) ※単価50万円(税抜)以上の設備投資が必要 |
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補助対象経費 |
・機械装置・システム構築費 ・技術導入費 ・クラウドサービス利用費 ・原材料費 ・外注費 ・広告宣伝費※ ・販売促進費※ など ※低感染リスク型ビジネス枠のみ |
対象者 | 所定の要件を満たす中小企業や小規模事業者 |
申請期間 | 2021年6月3日~8月17日(7次締切) |
低感染リスク型ビジネス枠の補助の対象となる例は、以下のとおりです。
なお、ものづくり補助金を申請する際は「給与総支給額の増加率」や「事業場における最低賃金」などの要件をすべて満たした上で、3〜5年分の事業計画書を作成しなければなりません。詳細は、ものづくり補助金総合サイトでご確認ください。
IT導入補助金「特別枠(C・D類型)」とは、「労働生産性の向上」と「ウイルスの感染リスクの抑制を目的とした業務の非対面化」の両方が実現可能なITシステムの導入費用を補助する制度です。補助上限額の範囲内で、導入費用の2/3の補助金が支給されます。
補助金 | ・補助上限額:30万~450万円 ※テレワーク対応類型は30万~150万円 ・補助率:2/3 |
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補助対象経費 | ・ソフトウェア購入費用 ・導入するソフトウェアの利用に必要不可欠なハードウェアのレンタル費用 ・関連するオプション・役務の費用 |
対象者 | 所定の要件を満たす中小企業や小規模事業者 申請期間 ~2021年7月30日 |
例えば、クラウドシステムによる非対面でスタッフを管理できるツールの導入費用や、PC・タブレットなどのレンタル費用などが補助の対象です。
IT導入補助金「特別枠(C・D類型)」の詳細は下記でご確認ください。
https://www.it-hojo.jp/first-one/cd-type.html
都道府県や市町村によっては、独自の給付金や補助金制度を実施しています。
例えば東京都では、独自に「東京都中小企業者等月次支援給付金」を実施しており、国の月次支援金と合わせて受給できる可能性があります。また月次支援金の支給対象が「50%以上の売上減少」であるのに対し、月次支援給付金は「30〜50%未満の売上減少」へと緩和されています。
※出典:東京都 東京都中小企業者等月次支援給付金について
https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2021/06/07/25.html
東京都の月次支援給付金の申請は、7月上旬に開始される見通しです。
また大阪府は「酒類販売事業者支援金」を実施しています。 これは、緊急事態措置による飲食店の休業や時短営業で、売上が減少した酒類販売事業者を対象とする制度です。
酒類販売事業者支援金では、減少した売上額から月次支援金を差し引いた金額が支給されます。ただし中小法人は月額20万円、個人事業者は月額10万円が上限です。申請の受付は、2021年7月上旬に開始される予定です。
2021年6月時点で申請可能な補助金には、「月次支援金」、「休業・営業短縮協力に関する支援金」、「小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠> 」などがあります。
補助金を受給するためには、必要書類を集めたうえで期限までに申請をしたうえで審査に通過しなければなりません。事業が大きく傾いてから補助金を受給しても、立て直すことができない恐れがあります。
受給できそうな補助金は早めに申請しましょう。